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 「母乳の分泌が悪いのです。」

7月より訪問助産師として地域の中を動いております。気になることは、お産についての事前学習と比べて母乳についての知識は事前学習のチャンスが無くて育児をしている様に思います。「母乳の分泌が悪いのです」お母様からその訴えを聞くことが多い様です。では、どの様なことに注意を払って来ていますか。工夫している方は少ないです。「母乳の回数をふやした」と言われる方が時にいます。

では考えてみましょう。

1、母乳の回数の基本は、2時間半毎に1日8回です。さらに深く吸わせる。さらに強く吸わせられる様に、ミルクを減らすことです。が、減らしすぎないように子供の満足な様子と、1日の体重の増加に気おつけることが必要です。(6ヶ月までは1日18gから30g増えると良いです。)尿量が減らない様に気おつけて1日6回は出ていることが必要です。母乳の与え方は基本にそい、しっかりと飲ませられることが重要です。さらに1回の授乳の時間は、子どもにより異なりますが、20分くらい飲めると良いです。必ず、両方の乳房を5分前後で切り替えていくことが必要です。飲ませるスタイルも普通とフットボ-ルをおこないます。飲ませ方を改善すると母乳の分泌はかなり良くなります。それは何故か。「乳汁分泌の仕組み」に沿っているからです。

2、次に改善すべきことは、母乳の出を良くするために母親の身体を整えることです。

お母様は忙しくて、おっぱいを作る体のことをあまり考えていません。母乳はお母様の体の中で作られるので、食生活が大切です。たんぱく質とビタミンとその他の栄養素です。具体的には、ご飯、植物性のたんぱく質(大豆製品)、動物性のたんぱく質(魚など)、お野菜や海藻です。水分も必要で1日2リットルくらいです。しかしこれだけでは無く、夜間の授乳のために休息をとり、落ち着いた生活ができる様に家族のサポートが欲しいです。

3、1と2をコントロ-ルした上で、お母様の授乳を行うテクニックの上達もほしいです。子供が落ち着いてお母様に身を委ねられるような、安楽な抱き方やその場より落ちないような安全な位置づくりも考えて欲しいことです。

すでに、混合で育児をしている場合には、子どもの月数や、母乳とミルクの割合、その他個人的な要因もあり、一気に母乳の増加は望めないこともありますが、 少しずつ改善していく様に頑張って欲しいと思います。以上をしっかりと実践してゆくと必ず母乳の分泌が増加してゆきます。

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